IMG_1584

なんだかんだと山に行くのが好きな僕ですが、どちらかというとヒイヒイと言いながら意味もなく重い荷物を背負って山を何日も歩く変態山行が好きなので、ただスキーだけをしに行くとなると実はどうも躊躇してしまいます。

ウチの会社には、半日でも時間があれば関越をブッ飛ばして丸沼だ武尊だとただ滑りに行くだけでも恍惚の表情を浮かべる人々が多いので(あれはあれで変態だ)、そういう同僚に比べるといつまで経ってもスキーがうまくなりません。

だから、まあオレは八甲田でいいや、っていつも思ってしまいます。

ここにはいつも僕を満足させる山があります。ただスキーをしているだけではない、山のたいせつな何かがここにはいつもある気がします。だからなんだかんだと結局マンスリーで通ってしまうのです。

先週、NORRONA社の生地担当のトップであるBradが仕事で来日しました。NORRONAに限らず、海外ブランドの生地は実は日本の優秀な繊維メーカーさんのものが多く、遙かノルウェーからも何度も来日して生地の打ち合わせをよくしています。来日前にこんなメールが来ました。

「今回は木金と大阪の繊維メーカーの本社で仕事をして、翌週の月曜日に小松にある化繊の機場を見に行くんだ。けれど、週末だけぽっかり空いてるんだ。ホダカ、どこか一緒に近くのnatureに行かないか?」

「おーそうかそうか、そんじゃ、ぜったい楽しいからいいから黙ってブーツだけ持って新幹線に乗れ!」とワタシ今年度四回目の八甲田へ。八甲田は本州の最北端にあって、大阪とか小松とかとはぜーんぜん違うところで、土日に大阪から一泊で行く近くのネイチャーではないことは、もちろん黙っておきました。

IMG_6013

でもちゃんと八甲田は応えてくれます。カンペキな陽気とカンペキな青空とカンペキなslush snow。ノルウェーは最北の極地なので、こういったメローなスプリングスノーってないらしいです。間隔の広い明るいブナの森をシャバシャバ一気に駆け下りる初めての快感に大喜びしていました。

しばらくノルウェーでは大阪の近くにスゴイいいところがあるってことにしておこう。

IMG_1823

最期に一気に小岳を滑り降りたところで写真撮ってやるって言われて、ハイマツの上に立ってポーズを取ろうとしたんだけど、春のマツって意外と柔らかいんですね。

HODAKA