強制的なシーズンオフを強いられた19/20シーズンですが、まだ滑り残した斜面がある方も多いのではないでしょうか?

春の山を楽しみにしていた僕もそのひとり。残念ですが、また来シーズンの楽しみにとっておきましょう。

 

そんな僕ですが、スノーボード始めてちょうど20年。

決して滑走日数が多いわけではないですが、スノーボードに魅せられて、いつの間にかこんなに長く続けています。

やっぱりその中で理想を求めてしまうのは人間の性。

スキーやスノーボードの滑るという行為は、板から伝わる感覚を伴うものなので、はっきりとは言葉で表現できない滑りの理想ですが、僕もその頭に描く映像と感覚がリンクしたものを追い求めています。
15年経ってもなかなかそこに近づいている実感がなかったのですが、ここ数年でやっとそれに少し近づけそうなヒントをもらっています。

 

そのひとつのきっかけがマーシーセッション
原宿店では冬の間、スキー・スノーボードに関するイベントを中心に企画しているのですが、その中でフルマークスでサポートする畔田正志さん(Permanent Union , Gentem stick , Flux Binding)と一緒に滑ろうというものがマーシーセッションで、もう5年ほど開催しているイベントです。

今年はPermanent Unionと共同で、湯殿山スキー場蔵王温泉スキー場を舞台に、2月中旬に開催しました。

 

 

この方が”マーシー”こと畔田正志さん。

僕がスノーボードを始める前から、フリースタイルのライダーとして活躍していた方です。

 

(場所 : 蔵王温泉スキー場)

 

マーシーセッションでは、マーシーさんと滑りたくてスノーボーダーのお客さんが集まって来ます。

質問すれば、もちろん滑りについてのアドバイスをしてくれますが、ビンディングを外して特別な講習をするというわけでもなく、ただただ一緒に、楽しく滑るという時間を共有するのがメイン。

バックカントリーが特に好きな僕は、スキー場でライダーとセッションするような機会がほとんどなかったのですが、こうやって滑っていると気づいたのです。

 

 

滑って、

 

 

(場所 : 湯殿山スキー場)

 

滑って、

 

 

滑る。

 

そうやってみんなで同じ場所を滑っていても、誰一人として同じ滑りの人がいない。

写真のようにシンクロしたかのような同じフォームで滑っていても、それぞれのターン弧の形が違うのです。

これがいわゆるStyleなんじゃないかと。

 

言葉ではっきりとは言い表せない理想は、滑ってる「形」と「感覚」があるのですが、客観的に見て分かる僕の理想の「形」というのは、ターンの時に極端に腰を落とすわけではなく、体が比較的立った状態で力んでいないこと。もちろん、それでいてギュイーンと曲がっていけなければいけない。

 

 

でも色んな映像を見ていても、腰を落とした重心の低い滑りばかりで、「やっぱり理想は理想でしかないのか」なんてずっと思っていたところに、「棒立ちでいいんだよ」というマーシーさんと出会ったのです。(写真先頭がマーシーさん)

明らかに今まで見てきた滑り手とは違うそのStyleに、一筋の光明が差し込んだのでした。


しかし滑り好きな色んな人と滑ると面白いですね。上手い下手関係なくやっぱり楽しいし、ああいう身体の使い方するとこうなるんだ、とか自分の滑りを理想に近づけるためのヒントも沢山。

楽しみながら勉強させてもらっています。

 

そして自分の思い描いた理想とは真逆のことをやってみるのも大事。

そこにすごいヒントが隠れていることを、最近やっと気づけたのです。20年近く経ってやっと…

これからも自分にとっての理想を追い求め、自分だけのStyleで山の斜面を滑り降りたいですね。

Top to Bottom を理想の滑りと僕のStyleで。

 

 

FULLMARKS 原宿店
佐藤