第一章「なかなかハナシは始まらない」

全国十六人の背負子倶楽部ファンのみなさま、いかがお過ごしでしょうか。

昨年、巷を席巻し一世を風靡したような気もするショイコクラブですが、所詮そんな気がするだけで、とんとご無沙汰しておりました。

各方面のマニアックな方々からは温かい励ましと再開を待ち望む声をいただいておりながら、毎日の仕事が忙しいのか、毎日ほかの遊びで忙しいのか、くだらなすぎて飽きちゃったのか、そもそもそんな重いモノをべつに持ちたくないのか、理由は分かりませんがまあとにかく、なかなか活動できずにおりました。

いや、いろいろみんなそれぞれ遊びには行っていたんです。でも今年は、「あんな重い荷物背負って苦労して全力でバカなことをやったところでいったいこの先おれの人生がどうなるというのだ」という深い命題にとらわれてしまい、各自それぞれ自分の好きなアクティビティに時間を費やしていたら、あっという間に夏が終わってしまったのです。

そうこうしているうちに、山々は錦繍に色付きはじめ、初秋の冷気も清々しく、早いもので雪の便りも聞こえてくるようになりました。

このままでは良くない。
このともしびを絶やしてはならない。
早くしないと雪が降ってしまう。
やるのであればいまなのだ!

と、
茜色に染まるどっかの秋空に向かってウルシヤマ部長はひとり誓ったんだとおもいます。

ある日の晩、仕事を終えいつものように野毛の「一ノ蔵」でポテトサラダをツマミにうだうだ飲んでいたら、部長がこう言い出したのです。

ウル 「秋だねぇ」
ホダカ「そうですね」
コジマ「秋のヤマ行きたいっすね」
ウル 「う~ん、でもそろそろショイコの季節だよねぇ…」
ホダカ「……」
コジマ「……」
ウル 「なんかさ、こう、肩とか膝が壊れるほどツライのしたいんだよねぇ」
ホダカ「……」
コジマ「……」
ウル 「秋といえば温泉だよ」
ホダカ「ヤマで本気で掘るかあ…」
コジマ「え?」
ウル 「ウチに本格的な中華鍋があるんだけどさぁ」
ホダカ「そうなるとサケは紹興酒だな」
コジマ「えっ、えぇっ?」
ウル 「こないだのicon試写会さぁ、エンドーくん、あーゆーのヤマで見られない?」
ホダカ「ヴェクターの発電機が倉庫に転がってるな。あ、スクリーンも会社にあるわ」
コジマ「……」
ウル 「点心フルコースに露天風呂付き」
ホダカ「ヤマでフィルムフェス」
コジマ「あの、えっと、お、お気に入りのDVD持って行ってイイ?」

あれ、なかなかハナシが始まらない。

この調子だと、2012年秋の部の報告は全十二回の大河ドラマふうになってしまう予感がしますが、実はワタシはただいまノルウェイはOsloにおりまして、少し時間があったので書いただけでしてあんまり期待されても困ります。この先が気になる方は当人に直接聞いてくださるとほんとうは助かります。

いや〜、でもまあ、
サイコーに楽しかったよ、

という感想しかないですけれど。

でも、アウトドアなんてそれがイチバンですよね?

帰国したら続きを書く意欲だけはある副部長